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逆しまの空2-4

Category逆しまの空
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 空は何処までも青くて、遠い雲の上を見渡せそうだった。
 緑の髪の少女は、牧場の柵の脇を両腕を広げて走っていた。柵の向こうを、牧場に飼われている犬が少女と競争をしていた。
 三日ぶりにあった少年は、小さな子供を抱える父親になっていた。
 小さな指が動くのを、少女は目を見開いて好奇心いっぱいの顔でみていた。
「凄いねー。こんなにちっちゃいのに、一本一本が動くんだね」
 父親が笑う。
「あったり前だろ。しっかし、タオは変わらないな。本当に、俺たちとは違うんだな……まったく、もう来ないもんだと思ってたぞ」
「あはは。ごめんね。でも、今日も明日もここに遊びにこれるんだよ。パパがね。しばらく遊んでていいって」
「そうか! で、いつまで居られるんだ?」
「んと、四ヶ月くらい……かな。冬になったらお別れ」
「それで、その次はいつ来るんだ。もう、何年かかったって覚悟はできてるぞ。大きくなった息子を見に来いよ。ま、そのときにはもっと数が増えてるかもしんねぇけど」
 少し、照れながら父親は言った。
 タオは、赤ん坊のほっぺたをつつきながら、
「んー。たぶんね。君が生きてるうちには戻ってこれないから。これが最後だよ」
 さらりと告げた。

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