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悪魔の書

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「貴方のお願い、叶えてあげる」

「代わりに、貴方の記憶と時間を頂戴。
 貴方の記憶がつきるまで、何度でも願っていいから」

「試しに一回。物心がつく前の記憶なら、無くったって困らないでしょう?」


120917-あくまっこ
※614px × 758px(絵茶原寸)

「生まれた時から、今の貴方になるまでの日々を順番に記していきましょう」

「クスクス。貴方の本、楽しみ」


前回が物量作戦だったんで、次は丁寧に。
今は、これが精一杯。


この悪魔っこの設定語りは続きからどぞー。
やっぱ長い気がして収納した。

■悪魔の書
魔道書に宿る悪魔のひとり。

図書館の書庫にあったり、
本棚にいつのまにか増えていたり、
新品の教科書に混ざっていたりと出会い方は様々。

契約者は記憶と時間を代償にして、
願いを叶える(魔法が使える)ことができる。
記憶とは、生まれてきて親に名前をもらった時から今に至るまで。
時間とは、願いを叶えたあとに少々、時間が飛ぶ(未来に進む)ことを指す。

時間を飛び越した間の記憶はないが、
普段通りの生活を送っていたことになっている。

一回のお願いに必要な記憶と時間は、回数を重ねるごとに増えていき。
最初は一日の記憶に、数秒の時間で済んでいたのが、
次は三日で、数分。次は一週間で、数十分。
使いすぎると、年単位で時間が飛ぶし、
もちろん、その間どのような生活をしていたのかは覚えていない。

学生だったはずが、いきなり仕事についていることになり、
家に帰れば、結婚して家を出ていることになっていて、
すでに子供もいると言う。
だけど、記憶がない自分には他人としか思えないのだ。
人に聞くと、自分は素晴らしい人間であったようだが、
聞けば聞くほど、それが本当に自分だったのかも疑わしい。

そして、それら空白の期間は、悪魔の書には記されない。

それもそのはず、だって「悪魔に与えた時間」というのは、
「悪魔に自分の身体を貸している時間」なのだから。

全ての記憶が本に移されるか、寿命を迎えてしまったらそれでおしまい。
ごちそうさまでした。


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