らくがっき/Famliar
2012.11.01(Thu)
絵茶全消し寸前だと思って、描き散らし。
2、3枚目は「alpha:オフ、size:オンで、A値255のペン」

■Familiar ~ロクの刻~

>化け猫退治

3_20121101024051.jpg
雫 VS マカク(誠)


>使い魔・追跡
4_20121101024256.jpg
雫 と オリジナル


>漫画もどき
2_20121101023936.jpg
それは模倣。
それは上辺から作られた偽物。
それは災厄の獣の一欠片。

星の数ほどに砕け散り、増殖を続ける獣が一体。水を操る子猫。

子猫は最初、人間の味方だった。
元になった人格によく似た良い子だった。
他の欠片が干渉してこなければ、普通に暮らしていけたのだ。
幸せに暮らしているならそっとしておけばいい。
それをわざわざ、起こして集めている者がいる。
マカクが封印した欠片を奪い取ろうと画策する者がいる。

――何処かで甲高い笑い声が聞こえた気がした。


■Familiar ~時の狭間/ナナの刻~

>個としての頂点
45.jpg
 いかに魔道を極めても、時はさかのぼる事はおろか止めるにも至れず。
 創世より生きる女神の力が、全ての世界、全ての神々を支配していた。
 時の女神、彼女が女神の座についてから一度も切ったことのないという、
 その髪こそが時間そのもの。

 そこは砂嵐の絶えない砂漠の地。
 今も過去もなく、未来を生み出す場所。
 椅子に座っているのは、一人の女。
 創世よりそこで生き、たまに下界に目を使わしては、
 時の流れる世界を見つめ続けていた。

「一度も髪を切ったことがないなど嘘だ。
 多くの者が失われた時間を認識できないだけで、
 お前は一度だけ、全てをやり直した」

 女が切り捨てた時間の中で、
 男は災厄の獣と相打ちとなって消滅したはずだった。

「お前にとって他の神々はおろか、下界の民全て。
 この砂漠の砂粒のようなものだろう。
 他の神々の生み出した理を食い荒らす獣も、アレがもたらした被害も。
 貴様にとっては害にならんのだろうな」

 時を戻された結果、災厄の獣は復活した。
 正確に言うなら、時を戻されすぎた。
 獣も男と同じに失われた時間を認識しており、
 赤子にまで戻された男は完全に出遅れた。
 被害の規模は、時が戻る前とは比べものにならないほどに膨れ上がった。
 それを、男は恨んでいた。

――私を斬って、この座を手に入れますか?

 女を女神たらしめているのは、この椅子があってこそ。
 座る者は、全ての時間の流れを操れるようになる。
 だが、時の女神が死ねば、時間が乱れてしまう。
 「過去」は必ずしも「現在」を通って「未来」へと流れるものではなくなる。
 明日の次に昨日が、昨日は来年を過ごし、午後から去年が始まったとしても、時間の流れがおかしいと認識できるのは、この椅子に座る資格のある者だけ。
 そして、椅子を無人のまま放置していれば、
 やがて新しい時は生まれなくなる。
 椅子には必ず、誰かが座っていなくてはならない。

「その椅子に座れば、過去に戻ることも可能になるのか」
「ええ」
「俺が生まれる前でもか」
「ええ」
「・・・・・・アイツが、災厄の獣に成り果てる前にもか」
「ええ」

「望むのであれば、私が時の女神になった瞬間まで。
 それより以前は私のあずかり知らぬこと。そして――」

――私の作った歴史を破棄して、新しく始めるのも貴方の自由。

「ふふ。こんなに人と話したのは、先代と交代した時以来かしらね。
 今なら、彼がどんな気持ちで私を見ていたのかわかる気がする」

 時の女神の支配から逸脱していなければ、この地にやってくる事は無い。
 この地に辿り着いてしまった今となっては、
 たとえもう一度、男が生まれる前に時間を戻したとしても、
 目の前にいる男はこの場に在り続けるだろう。

「選びなさい。この地に辿り着いた貴方には、その資格がある」

 時間を操る力を手に入れるか。
 何もせず、時の女神の支配下にある下界へと帰るか。
 それとも、新しい時の神となって、新たな時間を創造するか。
 女神に戦う術がないと気付いたのか、
 男は剣を降ろすと砂の大地に目を向けた。
 ここでは草の一本も生えないのだろう。
 一体どれだけの時間、女はこの砂漠を見続けたのか。
『寂しくなったら、下界にいる誰かを目として使えば良い』
 ここで暮らすと、そんな風に考えるようになるのだろう。


 長い沈黙のあと、男は口を開いた。

「俺は――」


コメント

▼コメントを残す

コメント
パスワード